ターニングポイント

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「お前ほんとうぜー。」 「きめぇんだよ。」 「なんとか言えよ!」 罵声を男子から浴びせられ続ける 私はどうすることもできずに ただ一点を見つめ続ける。 「いつまで幼稚なこといってんの?」 甲高い声が響きクスクスと笑っていた 他のクラスメートも静かになり 教室にわずかな静寂が生まれた。 「またお前かよ」 「ほんとしつけー」 わずかな静寂のあと男子たちが 口々に文句を言いだす。 「璃海いこ?」 そういい私の手を引き教室から 出したのは保育園のころからの 親友である藍李だった。 中学にはいり私はすぐいじめの 対象となった。 小学校のときは友達も多く 自分で言うのもなんだけど わりと明るい性格でまわりには 人が沢山いて笑いが絶えなかった。 しかし何故か私は中学に入り いじめの標的となってしまった。 最初は他の小学校の男子からの からかいのようなものが今では より精神的、肉体的にも追い詰め るようなものになっていき 最終的にほとんどの男子の いじめの標的となった。 いやそれを見てみぬふりをする クラスメートだって私にとっては いじめている側の人間にすぎない。 しかしたった一人藍李だけは 裏切ることもなくずっと私の そばにいてくれ、私を守って くれている。
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