『プロローグ』

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「く~ろ~せ~?あんたのジンギスカン祭のせいであたしの体重が1キロ以上増えてたら…わかってるわね?」 ギリギリ、とつねる力が強くなるのを大和がその身を持って感じる。神楽坂は体重にやけに敏感だ。全然太ってないんだけど…むしろスレンダーでお姉さんっぽいけど…。 「いでででで!!何だよお前だって目茶苦茶食ってたじゃねーか!!てか増えてたら俺どーなんの!?」 でもその外見とは裏腹にこの神楽坂という女の子は… 「……腸を引きずり出して残った肉体をミンチにして腸に詰め込んでソーセージにするわよ」 「……神楽坂、お前走って帰れ。いや走って帰って下さいマジで」 怖い。 普通、ただじゃ済まないからね?位の軽い言葉で終わるのに神楽坂の場合、ソーセージだけでは飽き足らず作業工程まで宣告する。 「美里ちゃん、ソーセージは豚さんのお肉から作るんだよ?黒瀬くんじゃ作れないよ?」 神楽坂の右隣から可愛らしい声が聞こえた。 20歳と思えない小柄な体格、肩まで伸びたサラサラの髪、おっとりした表情、小柄な体格に相応しくない胸……。 3人目の親友、【冬野 葉月】(ふゆの はづき)だ。 僕らの中では癒し系、マスコットガール的な女の子だ。
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