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……夢だな。
……ありえないよ。
……だってほら、落とすとか言ってるし……。
…………………………。
「皆起きてぇぇぇぇ!!!」
叫んだ。
心から叫んだ。
誰も起きなかった。
「皆起きてぇぇぇぇ!!!」
やり直した。
運命は変わらなかった。
「ていうかこんな所で飛行機なんか墜としたら街中に被害が……せめて山とかに墜落してくれれば……」
まず墜落したら命が無いんだけど……。
僕は窓側の席に乗り出し、窓から外の景色から場所を確認しようとした。
「……え?」
現在飛行している場所は街の色も山の色も無かった。
僕が見た色はまるで雲一つない快晴の空のような青。つまり海の上だった。
「……嘘だろ……何処だよここ……」
北海道から東京まで海なんて北海道と本州間の津軽海峡しかないし、30分も経っているならとっくに通り過ぎてる……なのに海が見える……。
「操縦室がやられて進路が変わった?」
……とにかくこの様子じゃ操縦室もダメだ。
このまま…墜落を待つしかないのか……。
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