チェーンメール

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今度は新手……というよりも新軍隊だ。 五六人はいるであろうその軍隊は、男女関係なしにやたら俺に関わる人間である。 その内の一人、佐々内翔飛(ささない しょうと)が話し掛けてきた。 「よう幸雄! どうした、気分はブルーかい?」 「まぁに。眠みぃし頭痛ェし」 「そっかー。じゃあ今日はもっと頭の痛くなることが起きるかもな~」 もっと? 「なんだよ、それ」 「お前も聞いたことあるかもしれんがァ。チェーンメールってやつよ」 チェーンメール。 それは『このメールを〇人に送らなければ●●●です」というアレだ。 ●●●の中には幸せの他に、不幸や死などがある。 でも、それはたかが発信元の人間が広まることを喜ぶだけで、何の影響もないらしい。 だが、有名なヤツは広がり続けてるとか。 「で? それがとないした?」 「それがさ、今のチェーンメはタチが悪いらしいぜぃ」 「あらら。どんな感じで?」 と、呆れ気味で返しておこう。 実際、チェーンメールなんてクダラナイモノは信じてすらいないのだ。 「それがよ、一斉送信でないんだよ」 「一斉送信じゃない?」 普通、チェーンメールとは流行らせるため、一斉送信をするモノ。 ましてや回してきたモノならば、一々一人一人に送るヤツは相当いないと思う。
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