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「何年か前は一斉送信で流行ったらしいけどなー。最近だと返信すらできないメアドからそのメールが突然来るんだってよ」
「あぁっそ」
「それ、送られた人が他人に送らないと死ぬんだって」
「し、死ぬぅ? はっはっはっはっはッ!!」
俺は思わず笑ってしまった。
理由は当たり前だ。
たかがメールこときで人が死ぬというのである。
馬鹿らしくて呆れてもくる。
「な、何笑ってんだよ」
「当たり前だろ? メールごときで死ぬだって? ふざけんな」
「……ま、まぁなー」
と、先に話しを持ちかけたはずの翔飛が首を傾げている。
実際、チェーンメールで死んだ人間がいたらとっくにニュースになるだろう。
一方の翔飛は、
「まぁ送られないように気をつけろよー!」
と、何処かへ言ってしまった。
メールに気をつけるとか無理だろ……。
俺はそのまま帰りの支度をする。
ボーッとする鬱陶(うっとう)しい頭を無理やり起こし帰宅開始した。
その日の夜に、何が起きるかも知らずに……。
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