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最近では同じクラスでもあるし、コウと一緒にいることが多い俺はよくメイとも話をするようになった。
メイは社交的で、いつの間にか俺を俺として見てくれる数少ない友人の一人となっていた。
いつの間にかと言っても、話しをするようになって多分2日とかかっていないと思うけど……
だが上雲とは話せないでいた。上雲は学校にいる間トイレに行く以外では自分の席から動こうとしない。
そしてそれは俺も同じ事。そんな二人が話しをする機会などなく、今に至る。
朝来るのはギリギリ、授業中は寝ている事が多い。言い訳をさせて貰うとそれも話し掛けられない原因の一つだ。
俺にもう少し勇気があればとも思うが、あの上雲の事だ。俺に話しかけられても無視を決め込むか鋭い指摘をするかだろう。
勇気がないのにこんな話をしても、机上の空論というものだ。とらぬ狸の皮算用ともいうかな。
それが今の俺の学校生活。なんともつまらない日常だと俺も思うが、劇的な変化なんて望んではいない。普通が一番。
そして今日もいつも通り授業が終わり、帰る時間となった。
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