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一体何人の人がこのアパートに住んでいるのかは分からないが、上の住人はいつ寝ているのか分からない事だけ分かる。
夜、俺が寝る時も明かりがついており、明かりが消えているところを見たことはないと言っても嘘にならないかもしれない。
それくらい寝ない人なのだ。顔が見てみたいが、見れたらいいなぁくらいにしか思っておらず、頑張って見ようとまでは思っていない。
そんな事は俺の日常にはどうでもいい話しだった。帰ったら何をしよう?
まず服を着替えて、早めの夕食を作ろうか。それより先に風呂掃除をした方がいいかな?
テストも近いことだし勉強をするのもいいかもしれない。苦手科目という苦手科目はないが油断は禁物だ。
あ、そういえばノートをコピーさせるために貸したままだった。これで英語の勉強は出来ないな。
じゃぁ今日習った数学を復習しつつ試験勉強をしよう。それがいい。
これからのスケジュールを考えながら歩き、いつも通り家の扉を開けた。
その光景を見た瞬間、俺は考えたスケジュールが何も意味がない事を悟る。
と同時に、スケジュールの一番最初を掃除にしようと考えた。
自慢ではないが俺は綺麗好きで、部屋は常に清潔に保っているので綺麗にするところなんてない。
はずなのだが、これが自分の部屋か疑ってしまう光景がそこにはあった。
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