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「だぁあッ‥クソッ!!ただでさえ遅刻が多いのに!」
周りから聞こえる笑い声に恥ずかしさからか顔を赤め走り続け、やっと家に到着する
「た、ッだいま」
「あらお帰り、どうしたの?って‥あんたその格好‥」
「はいはい言わないでいいから!」
そのままダッシュで階段を駆け上がり、急いで着替え始める
「ハァ‥、ハァ‥やっとついた、ぁぁー‥俺の能力、瞬間移動とか便利な能力が良かったなぁ‥」
ブツブツと呟いてる内に着替え終え、また鞄を持って下に降りる
「はぁ‥行ってきまーす」
「はいはい、行ってらっしゃい‥あ、そうだ尚輝」
「何?急がなきゃなんだけど」
「今日のニュースでまた怪奇事件が起きたらしいわよ?しかも今回のは‥」
「はいはいわかったから、怪奇事件なんて今時当たり前だっての、んじゃ行ってきます」
「もう‥本当に気をつけてねぇ!!」
玄関から出ても聞こえる母さんの声を風の音と一緒に聞き流す
そして、俺は右手に意識を集中させると手が光り輝き、クナイが出現し、それを握ると一気に走るスピードが増した
これが俺の能力「無双(ムソウ)」
見た通り、想像した武器を召喚し、それに合わせて運動神経などが変わる
一見便利そうに見えるが、わざわざ武器を召喚しなきゃいけないし、正直クナイ以外はそんなに使わない
基本、能力は気力‥まぁ精神力と体力を使んだが、どちらかが切れたら能力は発動できない
俺の能力は燃費が悪く、気力も体力も大幅に消耗するため、15分も使えばすぐに倒れてしまう
まぁ召喚系は仕方ないんだけどね
基本的に能力は召喚系、自然系、強化系、特殊系の4つに分かれ、それぞれ燃費や条件も違う
召喚系は数が少なく珍しいが、出してる間バカみたいに体力と気力を持ってかれる為、非常に疲れるのだ
「ったく‥本当に不便だな…」
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