第一章

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落ちて来た、というのは正確ではない。 まるで風に乗った蒲公英の種のように、フワフワと“それは”降りて来た。 その姿は魔物でも植物の種子でもない。 金髪の少年が、まるで楽しい夢でも見てるかのような表情で、その瞳を閉じていた。 「え…………?」 暫し沈黙していた少女が、我に返る。 「空から………人が…………?」 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」 一方、船内 「今の声……カノンノか?」 「おやぁ、海にでも落ちたんでしょうかねぇ?」 「相変わらずとんでもない事を言うねぇ、この陰険メガネは……」
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