亡き母

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きっとこんなチャンス、もう二度と無いよね。 ママが言ってたことは、ホントかウソか知らないけど、この機会に実験してみよう。 天国に行ったママに、「この私が実証済み」って伝えなきゃね。 キーンコーンカーンコーン 授業が終わるとともに、翔の席へと向かう。 「翔ーっ♪」 「なんだよ急に。ってか、なんでニヤニヤしてるんだよ」 「翔、私と一緒に展望台行かない?♪」 私は翔に向かって軽くウインクをした。 「行かない。第一、こんな雪の中、山なんて登れるわけねぇだろ。」 翔は少し呆れ気味。 「えぇー!!なんでよっ!!行こうよ!!…じゃないと、私ひとりで山登って、山の頂上から飛び降りて自殺するからねっ!!」 翔の目がテンになる。 そして翔は、ポカーンと口を大きく開けている。 「えぇぇぇっ!!分かった!!分かったから俺一緒に行くから!!死ぬなよ!!」 翔は来てくれるようだ。 「やったぁ!!ありがと♪」 「言っとくけど、お前のために行くんじゃないからな!!お前が自殺するとか言うから、仕方なく行くだけだからな!!」 翔は、素直じゃないなぁ… 「は~い♪じゃあ放課後、山のふもとで集合ね~♪」
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