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~ 再入場 ~
「ナカガワさん!いまステマネから連絡が入ったんで飛んできたんだけど」
とワーキングリードのマツダがハンガーのオフィスに入って来た。
「ええ、こちらにもさっき連絡が来ました。次の回、入れ込み5分押しでお願いしたいと」
ユニット・トレーナーのナカガワが答える。
そのときステマネがECBから降りてきた。
「ごめんなさ~い!無理をお願いして~!」
「どうしたんですか?」
マツダが振り返り聞く。
「うんっ!ほんとみっともない話なんだけどね。ファイヤーバードのダンサーがコンタクトレンズを無くしたんで、いま予備を取りにいってるの、ほんと間抜けなんだから、きょうのショーが終わったら、ジャングルウェブから逆さづりしてダイブピットに『チン』してやる、ごめんね」
「了解しました。相変わらず過激だね。なんとか対応するね。」
とマツダが笑いながら答える。
「ありがとうございます。マツダ先生!
あれっ?この子新人さん?あっ!あなたがミクちゃんか~・・・
私、Nさんと親しく付き合ってた『ハラ・ミホ』って言うの、初めまして!」
「あ、こんにちは、初めまして」ミクが言う。
「私はね、最初ロストのユカタンで調理をしてたんだけど、その後ブロードに異動し、そのときにハンガーにクロスで来てたの。
そこで今ここにいるマツダ先生やPFAのカクさんや外国で活躍しているヒロハシさん・ミツハシさんとかハンガーの仲間と一緒に楽しく勤務したんだ。
でもね、ミスティックリズムにはまっちゃってとうとうエンターになってしまったの。
で、気がついたらステマネなんかになってしまったんだ。
ねえ、ミクちゃん次の回、ポジションはどこ?」
「再入場です!」
「そう!じゃ、入れ込み5分押しで大変だけどヨロシクね!」
「はいっ!」
ステマネのハラは、軽くミクの頭をなで、ECBへ戻って行った。
まもなく入れ込みの時間が来た。
15分間での入れ込みはかなりの困難を強いられたがハンガーキャストの持ち前のチームワークでなんとか定刻に完了した。
そしてショーがスタートした。
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