~ 再入場 ~

1/2
前へ
/39ページ
次へ

~ 再入場 ~

「ナカガワさん!いまステマネから連絡が入ったんで飛んできたんだけど」 とワーキングリードのマツダがハンガーのオフィスに入って来た。 「ええ、こちらにもさっき連絡が来ました。次の回、入れ込み5分押しでお願いしたいと」 ユニット・トレーナーのナカガワが答える。 そのときステマネがECBから降りてきた。 「ごめんなさ~い!無理をお願いして~!」 「どうしたんですか?」 マツダが振り返り聞く。 「うんっ!ほんとみっともない話なんだけどね。ファイヤーバードのダンサーがコンタクトレンズを無くしたんで、いま予備を取りにいってるの、ほんと間抜けなんだから、きょうのショーが終わったら、ジャングルウェブから逆さづりしてダイブピットに『チン』してやる、ごめんね」 「了解しました。相変わらず過激だね。なんとか対応するね。」 とマツダが笑いながら答える。 「ありがとうございます。マツダ先生! あれっ?この子新人さん?あっ!あなたがミクちゃんか~・・・ 私、Nさんと親しく付き合ってた『ハラ・ミホ』って言うの、初めまして!」 「あ、こんにちは、初めまして」ミクが言う。 「私はね、最初ロストのユカタンで調理をしてたんだけど、その後ブロードに異動し、そのときにハンガーにクロスで来てたの。 そこで今ここにいるマツダ先生やPFAのカクさんや外国で活躍しているヒロハシさん・ミツハシさんとかハンガーの仲間と一緒に楽しく勤務したんだ。 でもね、ミスティックリズムにはまっちゃってとうとうエンターになってしまったの。 で、気がついたらステマネなんかになってしまったんだ。 ねえ、ミクちゃん次の回、ポジションはどこ?」 「再入場です!」 「そう!じゃ、入れ込み5分押しで大変だけどヨロシクね!」 「はいっ!」 ステマネのハラは、軽くミクの頭をなで、ECBへ戻って行った。 まもなく入れ込みの時間が来た。 15分間での入れ込みはかなりの困難を強いられたがハンガーキャストの持ち前のチームワークでなんとか定刻に完了した。 そしてショーがスタートした。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加