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「んぐ、何って。あさごはんだよリッキー」
「違ェエエ! そうじゃねえだろなんでお前が俺んちに入ってんだよ!」
「お前じゃないかんねッ! クルスティアン・ポポリオーネだかんねッッ!」
幼女の手は淀みなく進む。
「クルスティアンだかクリスピーだか知らないけどね! なんで人んちの飯食ってんのキミぃい!」
「ぬふっ。あさごはんは体にいいこと山の如しッ」
「あっれー!? 言葉通じてないのコレぇ!?」
そして数瞬の後(のち)。
テーブルの上にあった食物は完全に姿を消したのだった。
「ごちそーさまでした」
語尾に星でもつきそうな勢いで、満足気に手を合わせる幼女ことクルスティアン・ポポリオーネ。全長百センチほどのこの幼子。一体、この小さな体の何処にあれだけ大量の食物が入るというのか。
甚だ疑問ではあるが、小屋の主にとってみればそれどころの問題ではない。
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