3/8
491人が本棚に入れています
本棚に追加
/228ページ
3ヶ月付き合った彼氏だった。 初めはなんとなくだった。 でも、優しくて面白くて、好きだった。 大きい手と、くしゃっと笑う笑顔も。 キスもエッチもした。 大切にされてると思ったし、 私も大切な人だと思ってた。 「はぁ~あ…」 呆気なさすぎて涙も出ない。 駅までの道をとぼとぼと歩いた。 改札を抜けようとして、ハッと気づく。 「今日、定期忘れたんだった。」 肩を落として切符売り場へと向かう。 運賃を確かめてお金を出そうとカバンを漁った。
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!