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3ヶ月付き合った彼氏だった。
初めはなんとなくだった。
でも、優しくて面白くて、好きだった。
大きい手と、くしゃっと笑う笑顔も。
キスもエッチもした。
大切にされてると思ったし、
私も大切な人だと思ってた。
「はぁ~あ…」
呆気なさすぎて涙も出ない。
駅までの道をとぼとぼと歩いた。
改札を抜けようとして、ハッと気づく。
「今日、定期忘れたんだった。」
肩を落として切符売り場へと向かう。
運賃を確かめてお金を出そうとカバンを漁った。
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