桜と鈴と、貴方と私。

壱

びゅうっと強い風が吹いて、
沢山の桜の花びらが私を包むように、
周りから隠すかのように舞い上がった。

チリンチリン……っ
チリンチリン……っ

鈴の音が近くなってきて

その音に誘われるように

急激に眠気が襲ってくる。

『里香ちゃん…大丈夫だよ…』

お巡りさんの優しい声が聞こえて

私は安心して、意識を手放した。

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