その声で…‐碧×紅蓮‐(未完)

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気が付けばもうあたりは暗く、下校時間はとっくに過ぎていた。帰り道では紅蓮と一言も話さずに別れた。 家に帰ってからも頭から離れない罪悪感と…妙な期待。男相手になにやってんだ自分は、とは思うものの あの声 体温 吐息 表情 思い出すだけで興奮してしまう自分が恥ずかしくなる。 次の日。 教室に入るとまた同じ日常風景。紅蓮を探すが、まだ学校に来ていない。 「なぁ、紅蓮来てないか?」 そういったとき、クラスの空気が一瞬にして固まった。こそこそと話す者、かかわらない様に下を向くもの。あまりの豹変ぶりに目を丸くする。 「お、お前…あいつとかかわるのやめておけって。絶対やばいことになるぞ。今までそうだったんだ。仲良くしてきたやつ皆学校辞めさせられてんだから」 友人が碧にそういった。どういうことだ?という疑問が残る。 そしてその日、紅蓮は学校に来なかった。 もう数日、学校に来ていない。碧も自分のせいなんだろうと思い始めた。 友人に聞いても、ただヤバいとしか言わない。頭が痛くなるばかりだ。 強行突破あるのみか……? と、紅蓮の居場所(家)を探るべく、先生に住所を聞いた。 最初は個人情報だからとためらっていたが、不登校状態の紅蓮を学校に来させると約束して教えてもらうことに成功した。 結構学校から近い場所に、紅蓮の家があった。住宅街で一軒家。結構広そうな家だ。 ――ピンポーン… チャイムの音。中から微かに音が聞こえる。どたどたと階段から降りる音のあと がちゃ…… とドアが開いた。 「どちらさま…ん?…あ!!!お前…何しに来た!!」 怒鳴られたと思ったら、家に引きずり込まれる。何が何だかわからない碧の様子をみて、話なら僕の部屋でと言い腕をぐいと引っ張った。
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