4人が本棚に入れています
本棚に追加
僕はその場を後にした
男の死を見届けた時点で僕の役目は終わったからね
後は天使やら悪魔やら、はたまたどっちつかずにこの世を彷徨うかもしれないけど、家族の表面上の様子と内面上の様子を照らし合わせると……うん、あの男は天使が連れて行く
本当に家族を愛していたようだから
はあ、世の中って不公平だよね？
家族と幸せな家庭を築いてもたった一人の不注意で壊されるんだもん
これを不公平って言わずになんて言うんだよ
……お？
やっぱりあの男は天国行きらしいね
男の横に天使が立ってる
因みになんですぐに連れて行かないのかというと、実はあの男の中にはまだ魂があるんだ
ただ、意識と心は離れている
なんて言えばいいのかな？
つまり、男という容器に閉じ込められているんだ
だから偶に全部くっ付いて目を覚ます人もいる
まあ、そんな事は本当に偶にしかない
それだから、魂を解放するために火葬やら何やらする訳だ
ただし、この時も余りに泣きすぎていると天使が困って連れていけなくなるから、泣くのは天使が連れて行ってからにしてほしいな
最初のコメントを投稿しよう！