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「どうでもいいよ。」
「ど、ゆう、意味?」
「それに俺を巻き込まないでね?」
全部話してくれていたら、一緒に戦ってあげたのに。僕たちの愛を見せつけてやったのに。
タクが秘密にするのなら、タクが勝手に解決すればいい。
僕には、関係ない。
「待って!待てモトっ!」
必死に僕を呼びとめようとするタクに背を向ければ、さっきまで対面していた女が。
タクを目の前に僕の前では決して見せなかった乙女の表情。
うげぇ気持ち悪ぅ。
顔を歪めた僕になにを思ったのか、勝ち誇った顔でニンマリと笑う女。
マジ吐きそう。そんな女を視界から外し、女の横を通りすぎる。
女は通りすぎる時に僕にこう言いやがった。
「分かってくれたのね。よかったわ。」
何か勘違いしてるであろう女。でも僕はそれを訂正することなく、スルーしてあげた。
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