第1章

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えっと…ま、み…む……、 あった。 『森(み)』 そう書かれた下駄箱に、まだ新しいローファーを丁寧にいれる。 私の他に『森さん』がいるのかな。 そんなことを考えながら、職員室へ向かおうと左を見ると、 見るからにおだやかそうな中年のおじさんが立っていた。 おじさんと目があったせいか、急に緊張して口を開けなかった。 先に話を切り出したのはおじさん。 「もしかして君、木村さんかな?」
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