金色の義妹、襲来

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「可愛いと思うけどなぁ~。」 今更意見を曲げる訳にもいかず、可愛いという意見を貫く事にした。 「嘘はいいって!どうせ金髪の理由でも聞きたいんでしょ?」 「まぁ、当たり。」 千夏、意外と鋭いな。 「ちなはさぁ、人と話するの苦手なの。」 「俺とは普通に話してるじゃん?」 苦手、という割には、さっきから普通に話してるし、凄みをきかせた声で俺に詰め寄ったりもしてきたよな? 「お兄ちゃん、ちなとおんなじ匂いするから。」 「おんなじ匂い?」 「お兄ちゃん、友達いないでしょ?」 「……」 あまりにもドンピシャで、なんも言い返せねぇ… 「ちなもなんだ。人と話せなかったら、友達いなくて当たり前だよね。」 千夏の目には、涙が浮かんでいた。 友達を作りたいのにできないっていう気持ちはわかるけどな… 「でも、なんで金髪?」 「だって、普通にしてたら、気にかけて話しかけてくる人がいるでしょ?でも、どうせ話せなくて友達になれないなら、最初から話かけられない方がいいもん。こんな頭してれば、だれも寄ってこないでしょ?」 「……」 ただグレたとかじゃなくて、千夏は、辛い思いして金髪にしてるんだな。 「嫌な事聞いてごめんな。」 「別にいいけど、たまにでいいから、話相手して欲しいな。」 なんか、不良なんて思っちゃって悪かったな。 普通に友達が欲しい女の子じゃねぇか。 「毎日、でもいいぜ?」 「……じゃあ、毎日で。」 千夏は、控え目に毎日を選んだ。 ぶっちゃけ、俺も親父以外とまともに話すのは久しぶりだったから、千夏と話をするのは楽しみだった。
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