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晩ご飯までの時間、千夏といろいろなことを話した。
得意教科のこと、好きなスポーツのこと、俺が不良だって思われて悩んでること……
「確かにお兄ちゃん怖いもんね。初めて見たとき不良だと思ったもん。」
「やっぱりか……」
千夏にまでそう思われてたのはショックだったが、しょうがないよな…
「あっ!でも!今はそんな事はないよ!話したらいい人だってわかったから!」
「ありがとな。」
「うん!間接キスくらいならしてもいいからね!」
なんだろうその微妙なラインは?
喜んでいいのか悪いのか…
「もしかして嫌だった?」
俺が微妙な顔をしていたせいか、千夏が不安そうに質問してきた。
ヤバいヤバい!
ここは素直に喜んでおこう。
「いや、嬉しいよ。」
「ほんとっ!?ちなと間接キスできたらほんとに嬉しい!?」
「あ、ああ!」
この異常に高いテンションはなんだろう?
千夏にとって、間接キスは、そんなに素晴らしいことなんだろうか?
「ではでは♪」
千夏は、そう言いながら、右手人差し指を俺の唇に当ててきた。
なんの儀式だよ?
「ちょっ!」
止める間もなく、その指を自分の唇に当てていた。
間接キスって、ジュースの回しのみとかのことじゃねぇのかよ!?
指って……つか、本人の前でって……
「嬉しい?」
「嬉しいよ。」
頬を赤らめて恥ずかしそうに聞いてきた義妹に、嬉しくない、なんて言えるわけもない。
今日会ったばっかりなんだけどなぁ……
つか
「千夏、俺のことどう思ってる?」
反射的に、こんな質問が口から出ていた……
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