2199人が本棚に入れています
本棚に追加
ピピピピピピッ!
「ん~……朝か。」
俺は、布団の中から手を伸ばして、覚ましを止めて起きようとしたんだが……
「行っちゃゃだよぉ~……」
金色のクッション…じゃなくて、金髪の千夏が俺のベッドに横たわっていた。
千夏さん、なにをなさってるんですかっ!?
「千夏!千夏!おいっ!千夏!」
千夏のキャラがわかっているだけに、かなり強気で起こしてみた。
「ん~……うるさぁい!」
「いやいやいや!勝手に人の布団で寝やがったのはどこのどいつだ!」
寝ぼけまくって、訳の分からん発言をしてきやがった。
つぅか、寝起きわりぃなぁ~……
「おいっ!今日は休みじゃねぇんだぞ!」
「わかってるよぉ~……おにいちゃん、おはよーのチューは?」
「しねぇよ!」
俺の昨日の恐怖を返して欲しいくらい、千夏はぐにゃぐにゃだ。
昨日の俺の馬鹿やろう!
この女のどこか不良だ!髪の色を覗けば、ぽわぽわな女の子じゃねぇか!
「意地悪だなぁ~。まぁ、初日から遅刻したくないし、起きるかぁ~っ!」
千夏が大きく伸びをしながら体を起こした。
遅刻したくないってことは、学校行くんだな。
「学校って、どこ行くんだ?」
「おーか学園?だったかな。」
「桜華学園な。じゃあ俺と一緒だな。」
「ほんとっ?じゃあ安心だね!」
千夏がとても嬉しそうにしてるのを見て、俺も自然に顔がほころんだ。
最初のコメントを投稿しよう!