金色の義妹、襲来

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俺が朝飯を食べ終わる頃に、やっと千夏がキッチンに入ってきた。 「おあよぉ~。」 「挨拶くらいちゃんとしなさい!」 「ふぁ~い♪」 母さんが軽くたしなめたが、寝ぼけ千夏には全く効果がなかった。 「千夏、昨日お兄ちゃんと寝たの?」 「ぶーっ!」 あまりにも驚愕して、飲んでいたみそ汁を吹き出してしまった。 またその質問するんですか!? 「昨日はねぇ~、お兄ちゃんの布団で寝てぇ~。あと!キスもしたんだよ!」 「へぇ~……」 「ち、違うって!キスじゃなくて間接キスだし!千夏が勝手に!」 「なんだ、つまんないわねぇ…」 母さんがホントにつまらなそうに溜め息をついている。 あれですか!? あなたは、兄妹の禁断の恋を期待しちゃってる感じですか!? 「!」 母さんを罵倒しようとしたが、片手で征されてしまい、なにも言えなかった。 「まぁとりあえず、千夏と勇志の仲はいいみたいね。」 「うん!もぅすっかり仲良しだよ!」 千夏が満面の笑みで肯定している。 まぁ、これに関しては、俺も否定する必要は無いよな。
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