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無心で激こぎしたかいあって、始業の鐘の五分前に学校に着いた。
ほんとはさっさと教室に行きたかったが、この金髪美少女の義妹をほっとくわけにはいかねぇよな……
「お前、何組だっけ?」
「送ってってくれるの!?」
なんでそんなに嬉しそうにしてるのかねぇ…
「送ってやるから何組だよ?」
「3組!」
「じゃあさっさと行こうぜ。」
「うん!」
俺は微妙に遅刻になるかもしんないけど、まぁいいだろ。
つか、教室の窓からめちゃめちゃ視線を感じる。
千夏、絶対不良だと思われてるよなぁ……
「そういえば、お兄ちゃんは不良って思われてるんだよね?」
「まぁな。」
「じゃあ、ちなは不良の彼女とか不良の妹に見られるわけだよね?」
「……多分な。」
どちらかというと、千夏単品の方が危険に見られるんじゃないだろうか?という考えは、とりあえず飲み込んでおいた。
「じゃあ、誰も話しかけてこないよね?」
「だろうな。つか、家にいるとわかんねぇけど、千夏ってホントに人嫌いなんだな。」
「嫌いっていうか、どうせ喋れないなら関わらなくていいやって感じかな。」
「へぇ~。」
かわいそうだけど、この調子じゃ友達は出来ねぇだろうな。
まぁ、俺が言えたことじゃねぇか……
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