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「お兄ちゃん、この辺に本屋さんある?」
朝同様二人乗りをしていたら、千夏が話しかけてきた。
本屋なら家の近所にあるな。
つか、前千夏にどんな本読んでんだって聞いた時は、はぐらかされちまったんだっけ。
千夏の趣味を暴くチャンスだな!
「本屋なら家の近所にあるから、そこ連れてってやるよ。」
「ほんとっ!?」
「ああ。つか、何買うんだ?」
「……内緒。」
またかよ…
つか、どんだけ秘密主義なんだよ。
いや、まてよ!意外にも嫌らしい本を買ってるとか……千夏に限ってそりゃねぇよな。
多分、前者の方だろ。
外見だけ不良の千夏の事だ、案外普通に少女漫画かもしれないな!
「つか、そんなに恥ずかしいですか?」
気づいたら、千夏は相当恥ずかしかったらしく、顔を俺の背中に押しつけていた。
顔の他にも当たる部分があるから、 勘弁してください!
「……ちなが何買っても引かないでね?」
「はぁ?引かねぇ引かねぇ。いいから少し離れてくれ。」
「あ~、ごめん!……絶対だよ?」
「はいはい。」
俺は、人の趣味には口出ししない主義。
まぁ今までは、口出しする相手も居なかったんだが……
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