金色の義妹、襲来

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親父が、リビングでお茶でも飲もうと言うので、4人でお茶を飲んでいるんだが… 「……」 俺の対面の方が恐すぎて何も話せないんですけど…… 「勇志、どうたの?」 「いや、何でもない。」 母さんが、俺の異変に気付いて声を掛けてくれたが、「俺の向かい側にいらっしゃる女の子が恐すぎて何も話せません!」なんて言えるわけもない。 「……」 まぁ向かい側の方も、まったく喋らないけどね。 つか、なんでこっちを睨んでらっしゃるんですか!? 「あら?千夏ったら勇志に興味津々ね!」 母さん!何言ってんだよ! 俺なんかに興味ある訳ないし、あの眼は「なんだこいつ、あとでシメテやるぜ!」的なオーラ纏ってますよ…… 「……この人、なんて呼ぶといい?」 意外と可愛らしい質問返ってきましたけど!? 「お兄ちゃんでいいんじゃないの?年上だし。」 「じゃあ、そうする。」 いいんかいっ!? 明らかにお兄ちゃんって呼ぶタイプの人間じゃねぇだろ! 「お兄ちゃん。」 「なんだ?千夏……ちゃん。」 いきなりですか!?的なツッコミを入れたかったが、入れられるわけ無いので、当たり障りなさそうな返事をした。 「ちなの呼び方の話なんだけど、妹なんだから呼び捨てでいいよ。」 「そ、そっか!」 恐れ多くも呼び捨てが許可が出された。呼ぶ度に緊張しそうだな…… でも、ちなっていう一人称と襟元で輝くリングのネックレスを大事そうにしてるのは可愛いな。
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