―Ⅰ―

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  「ねぇねぇ、てるくん」 「なに? さくらちゃん」 「何か困った事があったらあたしに言ってね。もう小学生だから。お姉さんに任せなさい」 「さくらちゃん、僕も同じ小学校行くんだけど……」 「良いの!! あたしはてるくんのお姉さんなの!! 」 「え~っと……」 「分かったら返事!! 」 「はいっ!! 」 記憶の一番奥に眠っている彼女は、いつも明るく、天真爛漫という言葉がぴったりな女の子だった。 いつ出会ったのか? 何がきっかけで仲良くなったのか? 分からないけど、気付いたら彼女は僕の隣にいて、僕は彼女の隣にいた。  
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