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「ちょっと待って下さいね。すぐにお茶を用意させましょう。それからお話ししましょう。」
そう言って電話の受話器を持上げた。
少しすると日本茶とお茶菓子が出された。
田中さんは一口美味しそうにお茶を飲むといきなり頭を下げて謝られたために私は驚いた。
「先日は、嘘をつき貴女を試すような事をしてしまい誠に申し訳ない。
貴女の本意を知りたいが為に昔の名刺まで使ってお会いしたかったのです。
」
私は困惑しつつも頭を上げて下さいと言った。
『驚きはしましたが、試されてもしょうがないと思いますし、怒ってなんていません。』
「そう言って頂けるとたすかります。
本題に入るその前に、私の本当の役職はこの地方協力本部の本部長をしています田中武弘(たなか たけひろ)1佐です。
まず、率直に申し上げますとまず、貴女の願書は無事受理されました。
こちらが貴女の受験票です。」
そう言ってファイルケースから出して手渡された。
『ありがとうございます。』
感謝を伝えつつ、受け取った。
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