第一章:(喪失)

2/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
時は遡り、一年前。 「ショウちゃん、遊びに行こうよ。」 「うん、いいよ。」 友達からの誘いを快く受け入れる少年。 でも、少年は普通ではなかった。 以上なまでに成長した筋肉。 大学生並に良い頭脳。 そしてなにより、少年はこの世界に 五人しかいない賢者の一人である。 賢者とは魔法使いのなかでも飛び抜けた才を持った人のことを言い あの卑弥呼や聖徳太子、天草四郎も使えたと言われている。 そして彼らは皆、後世にあるものを残している。 それは…………。 おっと、話しがそれてしまった。 この話しはまた今度。 少年の名は聖徳太子。 えっ? 名前? 賢者は名前が決まっている。 なぜなら賢者と人間を区別するため。 そのせいで、差別されたり仲間外れにされることがある。 だが、少年はまだ9歳。 誰にも差別されたことがなかった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!