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「ただいま~」
と呼んでも誰が答えてくれる訳もない。
解っているけど、暗く寒々している部屋に明るさを!
そんな気がして、声を出してみた。
離婚して五年!
嫁と子供は遠い街で暮らしている。
たぶん、逢う事も無いだろう~
一人、この街で暮らして、なおかつ、今日は雪!
季節外れの天気。
シトシトと降り続いて、静かさを増大させている。全ての音を、雪が包みこむかのように…
一人、テーブルに着き缶ビールを開ける
日々の日課の事、部屋にたどり着くと、行う行動
玄関のチャイムが鳴った。
あ、弘美が来たかなぁ~
訪ねてくるのは弘美ぐらい
玄関のドアを開けると、ニコニコした弘美が
「きちゃった~」
「早くあがり~あ、雪をしっかり掃ってね~」
と、弘美を部屋に
弘美はコートを脱ぎながら
「今日はゆっくり、お泊りで来たも~ん」
と笑顔いっぱいで
「いいのか?家には何て言ってきたんだ?」
弘美は冷蔵庫から缶ビールを出しながら「友達とカラオケオールてね!ねぇ、乾杯しようよ~」
「うん、おつかれ~」
と二人で乾杯をして、一口呑んだ!
弘美は23歳、俺と歳の差は14歳。
同じ会社の同僚でもある。
弘美が
「ねぇ~勇~勇て呼ぶのやめて、い~ちゃんにしよう~!いいよね~」
勇は「いいよ~」と少し照れながら弘美を見つめた。
弘美は
「い~ちゃんの話聞きたい~ねぇ、い~ちゃんの事をいっぱい知りたいから~今夜は時間もいっぱいあるしね」
と。
弘美は缶ビールを二本目に突入している。
勇も缶ビールをぐっと空けて
「いいよ~じっくり話しようか~子供の時からの話からね」
弘美の頬は酔いで、ほんのり赤くなっている。
「うん、話して~い~ちゃんの話と話方は大好き~」
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