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「何かさぁ、刺激的な事起きないかなー」
と、つまらなそうに呟く直正を、俺は少しガン見した。
「あ、ゲームつまんないか?」
少ししょげた感じに言うと、直正は直ぐ言い返してきた。
「違う違う!!何か日本って平和じゃん?だからつまんないなーみたいな」
俺的には、平和でのんびりしたこの日本で良いが、とりあえず「へ~」なんて言っといた。
「ま、早々そんな事はこの国じゃ起きねーだろ」
「まあなー」
下らない会話を直正としながらゲームをしていたら、また直正がゾンビに殺された。
「こいつ強ーよ!!チートだろチート!!」
「馬鹿か」
端から見ればお笑いコンビに見えるだろう俺と直正だが、これが至って普通なんだ。
「ま、ゲームだから何度でもリセット出来るし、いっか」
そう言ってまたゲームを始めた――。
その時だった。
――ガチャ
ドアノブを回す音が聞こえた。
「んあ?誰だ?」
「さぁ、俺知らねー」
直正と一緒にドアノブを見ながら呟いた。
さっきから誰かがドアノブを回していたが、急に扉を叩き始めた。
バン!!バン!!
「何か、怖くね?」
「た、確かに……」
恐怖を感じた俺と直正は、とりあえず扉と反対方向に逃げた。
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