第一話 非日常

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「まさか……強盗?」 「おい!!怖いこと言うなよー!!」 俺の【強盗】という言葉にびびった直正だが、少し覚悟した様に言った。 「なぁ……一応、武器になる様な物探さないか?」 「武器?」 「もし強盗とか殺人犯でも、こっちが武器持ってりゃ少しは安心だろ?」 その言葉に頷いた俺は、急いでキッチンまで行き包丁を手に取った。 親はどちらとも遠い会社に行ってるから、普段から家には居ない。 だから家を片付けたり料理をするのは普段俺な為、包丁を勝手に奪っても怒る奴なんか居ない。 「あいよ」 また直正の所に戻って来て、包丁を手渡した。 「包丁って!!何か俺らが殺人犯みたいじゃん」 さっきまで威勢が良かった直正が、突然弱音を吐き出した。 「まぁ殺す訳じゃねーし、大丈夫っしょ」 そして直正に向かってピースすると、直正は項垂れた。 「わーったよ」 俺と直正は、包丁を手にし、玄関を見て構えた。 .
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