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一年A組。
それが御手洗虎南のクラスだった。そして、入学式が終わった後に発覚したのは、コナンの隣で鼻ちょうちんを垂らしていたガサツな女の子が、顔は普通に可愛いと言うことと、寝ていない時は案外普通な態度であることと、『山田花子』という名前だと言うことだ。
出席番号は、コナンが34番で花子が35番の一番最後。入学式でのインパクトが強烈だったせいで、既にコナンの中で花子に対する苦手意識が芽生えつつあったので、正直落胆した。
学級活動を終えたA組のクラスメイトたちは、同じ小学校出身のグループを形作りながら退散していく。そんな中、コナンと花子の二人だけが、教室の隅でポツンと残っていた。
――うわ…気まずい…。つか、やっぱりこの人友達いないんだ…。
コナンは、今日貰った教科書を持ち帰るのに手間取っている“フリ”をしながら後ろの花子の様子を気にしていた。相変わらず、がさりがさりと何かを片付けているような音しか聞こえてこない。
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