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小学4年生。
僕はいじめられていた。
理由は単純で『気持ち悪い』と言うものだった。
当時(今もだが)の僕は色白で唇が赤かった。
髪は長めで、その容姿はまるで女だった。
髪の毛は母親が元美容師なので、
『床屋に行くとお金がかかるから私があんたの髪切るから』と言っていたが、もの凄くいい加減な人だったので、いつになっても髪をきってくれないので、大体長髪だった。
長髪と、白肌に赤い唇は、同世代の子供達には好まれる事はなく、ただただ男なのに女のような僕に『化粧してるみたい』『男のくせに女みたい』『気持ち悪い』と罵声を浴びせられ、見知らぬ大人達にも頻繁に女と間違われた。
小4と言えば、体が発育してきて男子と女子は、お互いを異性と認識し始める時期で、
男子達からは、『女みたいな気持ち悪い奴はこっちにくるな』と言われ、
女子達からは『男子が女の子の輪に入るな』と言われ、
学校には僕の居場所はなかった。
別に遊んでくれる友達が居ない訳じゃなかったが、その子達は足が速く体が身軽で、外で遊ぶのが大好きで、
それに比べて僕は足が遅くて、とろいから鬼ごっこで鬼になるといつまでたっても鬼のまま。
だから、いくらその子達が僕を遊びに誘っても、僕は彼らとあまり遊びたくなかった。
自分がみんなより劣っているのが、自分でもわかっていても、それを身を持って体験するのは嫌だったし、
彼らはそんな無駄にプライドがあった僕をからかうのが好きで、
僕はそのからかわれるのが大っっ嫌いだった。
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