元カノ 藤沢るい

2/24
31125人が本棚に入れています
本棚に追加
/413ページ
代表が出張のため、私は桐嶋部長の指揮の元、レジャーランド計画の仕事を手伝っていた。 計画は着工に向け、確実に前進していた。 そのことで代表はもちろん、各部門の担当者たちの仕事量は、はるかに激増していた。 しかしそれは今の私にとって、とてもいい効果をもたらしていた。 仕事に精を出すことで、代表のことを考えなくて済む。 この分だとなんとか乗り越えれるかも? 凄く安易すぎるかもしれないけど、今の私にはそれにすがるしかなかった。 そんな時だった。 突然秘書課の内線が鳴った。 「もしもしぃ~」 先に受話器を取ったのは朝岡さんだった。 何かを話しているようだったけど、さほど気にも留めることなく私は資料の整理に没頭していた。
/413ページ

最初のコメントを投稿しよう!