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入ってきたのは、 「ラーメンに指つっこんで運んできたのっ!」 ニコニコと白い歯を見せながらマシンガントークを繰り広げている英語担当のあいばさんと、 「そりゃちょっと、ないわなぁ」 確か、現代社会担当のおおの先生。一度も授業を受けたことがないから顔と名前しか知らないけど。 「そういえばりーだー次の子決まったの?」 「ん~~?」 先程開けたカーテンの隙間から様子を覗いてみると、おおの先生が丁度見えた。 ねぇねぇと何度も聞いてくるあいばさんに対して、俺の視線に気づいたのか、おおの先生がふいっとこちらを向いた。 あ、 視線が交わってしまい、すばやくタオルケットで顔を隠したけれど、おおの先生の“ふふっ”と小さく笑う声が聞こえた。恐る恐るタオルケットから顔を覗かせてみると、おおのせんせいはふにゃりと笑ってまだ俺を見ていた。 「で、次の生徒はだれだれっ!」 あいばさんの大きな声に、おおの先生は“静かにしろよー”と笑ったあと、 「ひ・み・つ」 と唇を尖らせてはまた俺を見てふにゃりと笑い、保健室を出ていった。 「ま、まってよー!!」 あいばさんもおおの先生を追いかけるように出ていったけど、何コレ。 絶対聞いちゃいけない内容だったよね、“次の生徒”って…何だよソレ。 なんか今日、色々とツイてないや。 .
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