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「大丈夫っす。」
やー昨日は怠くて参りましたよーなんて言っていると、
「治って良かった」
とおおの先生がふにゃりと微笑んだ。
「んふ、どうも。」
お茶を飲み干してコップをおおの先生に差し出すと、先生はお茶を注ごうとするから、
「あっ、もういいです!」
と勢い良く言うと、
「そ~か?じゃあ…あ、そういえば、かずくん?だよね?」
「はい。」
え、何で名前知ってんのかな。あ、しょうちゃんから聞いたのかな、仲良さそうだしね。
「もしかしてしょうちゃんから?」
「そーそー。かずって、しょうくんとどんだけ仲良いの、ふふ」
ふにゃりと笑いながらゆっくりと喋るおおの先生を見ていると、こっちまで笑顔になってしまう。
「じゃーおれは、かずちゃんって呼ぶ」
「女の子みたいじゃないすか!んははは!」
「だって可愛いもん。もしかして嫌?」
きっとこの人はしょうちゃんと同じで、敬語なんか使わなくても怒ったりしないだろう。寧ろ、喜んでくれるんじゃないかな。
「んなことないよ、嬉しい」
そう思って敬語を使うのを止めれば、やっぱり彼は優しく笑って、
「あ、敬語。なんか嬉しいな、へへ」
と呟いた。
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