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村の中でも特に朝日が綺麗に見えるこの海岸がラズの特等席。朝早く目覚め、散歩がてら日の出を見るためにここを訪れるのが日課だ。
優しくそよぐ海風に運ばれてかすかに香る潮の匂い。耳に心地よい波の音。彼にとって海を感じられるそれらは遠い昔、幼少の頃を思い起こさせる。
…あいつら元気かな
彼がふと思い浮かべたのは、まだあの人がいた時の仲間たち。
今、彼のしているバンダナと色違いのものをしているセミロングの男と同じく色違いのバンダナをハチマキのように巻いている女。
そして…
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