ゆきうさぎとそらきつね

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「君たちが水無瀬の人たちだね?」 人の良さそうな青年が門の前で俺と志奈を出迎えてくれた。 この人が今回の依頼人らしい。 この人の父親の死後屋敷を引き取りここになんかの施設を立てたかったらしいが、何かに工事を邪魔されてできないらしい。 でもって、なにかっていうのを俺と志奈に退治してほしいって言うわけだ。 姉さんの話によると中級の下位ぐらいという話だったがこれはもっと上位の奴かもしれない。 青年の話によると屋敷の中で尾のない不思議な狐を見た人が何人かいるらしいがその話が本当だとすると今回は手を引いた方がいいかもしれない。 尾が0の狐は空孤(くうこ)と呼ばれ1000年生き妖力を高めた天孤よりさらに2000年生き妖力ならば天孤を超える存在だ。 志奈もそのことに気付いたのであろう、今は顔をしかめて何かを考えている。 「雪兎様どういたしましょうか?」 「そうだね・・・とりあえず確認してそれが本当だったら水無瀬は撤退だ。」 志奈にそれでいいかいと確認すると雪兎様の決めたことならと微笑みながら応じてくれる。 若干依頼主に申し訳が立たないが空孤が相手なら水無瀬だけじゃとてもじゃないが敵わないからな・・・
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