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「聴いてみて一弥!めっちゃよか曲のできたとよ!」
右京一弥の自宅の部屋にいきなり入ってきた星崎玲美が、開口一番に放った言葉に、右京はびっくりした
小脇に抱えたマーティンのアコギが斜めに傾いた。床に当たるボディの振動で共鳴する6弦
「なんやってレミ。てか普通なんか言うてから部屋入るやろ?」
普段はクールで口数が少ない玲美だが、新しい曲ができた時に限ってハイテンションになるのだ
片手にはくしゃっと棒状に丸めた五線譜。ロングスカートをひらひらさせながら、真っ先に右京の部屋の片隅に置いてあるキーボードに向かった
「よかやん。どうせ曲煮詰まっとったくせに。アタシもこの曲、30分で作ったし」
「はいはい、天才ですこと。よかたい。聴かせてくいろ」
キーボードの椅子に腰かけると、玲美は鍵盤を弾きだした
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