邱雷光と陸幼節

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そして酒宴の最中、陸遜は邱雷光に言った。 「邱雷、君に渡す物がある」 「渡す物?何だよ伯言叔父さん、やけに改まって」 邱雷光が酒を飲む手を止めると、陸遜は奥の一室に邱雷光を手招きした。 雷花と陸抗もそれに着いて行くと、そこには一振りの長刀が飾られていた。 「これは…」 「邱雷、それは君の父である邱聖光の形見の品だ」 「親父の…」 陸遜の言葉に邱雷光は長刀を手に取り鞘から抜き放った。 片刃の長刀は鈍く銀色の光を放っており、まるで邱雷光を待っていたかの様に、一層刀身を輝かせて見えた。
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