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本間先生の自己紹介が終わると、次にクラスメートの自己紹介をやる、と本間先生が言い出した。
変な事提案しないでよ…。
廊下側の席から初めて、次々と自己紹介をしていく。
あたしの席は窓側だったけど、話すのが苦手でセリフを考えているあたしには、順番が早く回ってきたように感じた。
何て言ったらいいんだろ…?
前の席のおちゃらけた雰囲気の男子の自己紹介が終わり、次はあたし。
「…なまっ「片町英介(カタマチエイスケ)っていいます!!年中無休で彼女募集中してまーす(笑)」
あたしが話そうとした瞬間に後ろの席の男子が勢いよく話し始めた。
え?!
「おい!片町!佐々木を飛ばしてるぞっ!」
すさかず本間が注意する。
「あ!ヤベっごめんね?つか恥ずー(笑)」
その言葉にクラスメートがクスクスと笑う。
あたしのほうが恥ずいし…。
そして、あたしも自己紹介をして、今日は帰っていいことになった。
帰る準備をしていると、
「あ!佐々木!さっきはゴメンな?!」
片町が話しかけてきた。
「…別に…イイよ…気にしてないし…」
ほんとは気にしてるけどね…。
「…そっかならよかった!……あ!そういや、本間が職員室に来いって言ってた!」
満面の笑みで英介が話す。
笑顔が眩しい…。
てか…先生なんの用なんだろう…。
「……分かった…ありがとね…バイバイ」
英介と別れ、あたしは職員室に向かった。
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