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「まぁ、確かにアレはアレで素晴らしいし人命云々は関係ないな」
「そんな万能なモノが有るのに、私達、もう4日は張り込んでるよ?」
女性は、カメラを覗いていない片目で髭面の男性が写る写真を見た
髭は黒く、もみ上げから顎まで伸びており逆に頭の髪は何もなかった
そして、周りの建物に比べるとやや立派な建物から写真に写る男性が何人かと一緒に現れ、白いワゴン車に乗り込んだ
取り巻きの人間の手にはAkライフルの様な外見の小銃にODカラーのチェストリグが見え、車に乗らなかった何人かはまた建物の中へ入っていく
「お、ナワーフさんの本日二回目のお出かけだ」
彼女は直ぐ様ピントを合わせ、シャッターを切る
シャッター音が連続で鳴り、ワゴン車は動き始める
男性は、スーツケースを開けた
すると中には無線機が収まっており、アンテナを伸ばしてヘッドフォンを掴んでマイクに小声で報告
「CQー1、CQー1、[狐]が移動」
<了解、しっかり捉えてる>
<<本部より、CQー2へ。狐の監視は中止し、プランCを実行せよ。ならびに、CQー1はすぐに帰還せよ>>
いきなり、別の女性の声が無線機に飛んできた
「CQー2、了解、アウト」
<CQー1、了解。これより帰還する、アウト>
男性は、スーツケースを閉じてため息をつき分解していた拳銃を組み直す
「イコ~、プランCだってよ」
「あ、マジ?ゲイリー」
名前は、女性がイコで男性がゲイリーの様だ
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