とりあえず、当たれば良い

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ゲイリーも双眼鏡とメモ帳を持って、彼女の左側に座る そして、ポケットからチュッパチャップスを取り出しイコに差し出す 「ほら、チュッパチャップス」 「ん、ありがとう」 すぐに包み紙をとり、口にくわえた 彼自身ももう一本取り出し舐める 「そういえば、ナワーフが出入りしてる建物まで距離は?」 「…あ~、距離約150ydだな」 ゲイリーはメモ帳を見ながら答えた イコはそれを聞いてちょっと安心した顔をする 「まぁ、コリオリ、距離、気候も別に支障はない。低落量誤差値0.171mで弾道は+5.48cm。射撃時、最悪鎖骨ラインを狙えば肺に当たる」 「マッチアモだから、完全に胸部破壊出来るかは分からないよ?」 「とりあえず脈もしくは肺を破壊出来れば良いだろう。この辺りから病院、医療施設までは車で15分は掛かる」 「なるほど」 イコは答えながら、スコープのカバーを開けた 「コレで外したら今世紀最大の赤っ恥だぜ?」 「わかってるよ」 ,
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