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ピンポーンというチャイムの音。
続いてドアの向こうからドタドタと走ってくる音。そして、
「はろはろぉー!霧島君久しぶりぃ」
ドアを開けて現れたのは俺の恋人───ではなく、そのお姉さんであり人気モデルの桜井春乃(サクライハルノ)さんだった。
「2か月ぶりくらいね。元気にしてた?」
「はい。お久しぶりです」
「ああん。そんな堅苦しいのはいいの。それより聞いたわよ。一緒に登校するんだって?青春してるわねぇ。お姉さん、妬けちゃうなぁ」
ツンツンと俺の胸を突っつく春乃さん。
どうやら唯から俺と付き合っている事を聞いているらしいな。
「あの、唯は……」
「ごめんなさいねぇ。あの子ってばまだ夏休み気分だったみたいで今日寝坊しちゃったのよ。もうすぐ準備できるからそれまでお姉さんとお話でもして待ってましょう」
栗色の髪をぴょんぴょん跳ねさせながら春乃さんは笑顔を振り撒く。
「いやー、それにしても暑いわねぇ。9月に入ったけどエアコンを手放すのはまだまだ先になりそう」
「そ、そうですね」
暑い暑いとぼやきながら手を団扇みたいにして風を送る春乃さん。
暑いのは分かるが……この人、なんて格好をしてるんだ。
白のタンクトップに太股の露出全開の短パンって無防備すぎる。髪が濡れている所を見ると、もしやシャワーを浴びたてなんじゃないか。
っていうかブラ付けてるよな?なんか、タンクトップの胸の辺りから怪しい突起が二つ浮き出ているように見えるんだが……気のせいだよな?
「あらぁ?もう霧島君てば、さっきからどこをチラチラ見ているのかなぁ?」
ゆさゆさと。
春乃さんは自らを抱くように両腕を回して、他人より少しばかり盛り上がっているその胸を揺らし始めた。
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