みなさん、さようなら

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短編でも、そこに素晴らしい起承転結があれば、物語は終わっても読者の中では終わりません。 そこに出てきたキャラクターは、読者の中で生き続けられるんです。 でも僕には……そんな権利さえ与えられてはいませんでした。 既に不快感を抱いている方もおられるかもございません。 この物語は始まりから終わりまで、なんの形すら定められていない名前だけの存在である僕──ビバルディが、ただ終わりを迎える瞬間を語るだけです。 言わばそういう"設定"なのです。
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