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けれどこの物語には"世界"がないんです。
これといった起承転結もなく、決まった終わりを待つだけ。
語彙の豊富でない僕はそれも物語と呼びましたが、きっとそれは語りではあれ、物語──小説ではありません。
ページが進む度に、鼓動が速くなっていくのが分かる。
きっとこれは精神的なもの。
終わりを拒む、僕の心の抵抗なのでしょう。
読者さんになにも与えられぬまま消えてしまう、僕の…………。
────なにも、与え……られない?
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