携帯小説 前編

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「…何だよ」 姉ちゃんが一歩、俺の部屋に入ってきた。 真っ先に風呂へ入ったみたいだ。 部屋中に姉ちゃんの匂いがした。 「…努力が評価されるのは小学生までという」 姉ちゃんは俺の隣に座ってきて、まずそう言った。 「弟よ、お前は11歳だな」 「そうだよ」 姉ちゃんは突然、片腕で俺を抱きしめた。 「よくやった!」 よく見ると、左腕に包帯が巻かれている。  
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