プロローグ

3/4
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
その少年─黒いパーカーを着て、フードで顔を隠している─の手には、AK-47と呼ばれる、銃に詳しくない人でも名前だけなら知っているであろうアサルトライフルを取り出し、2点バースト(一度に弾を2連射する)で的確に特殊部隊を撃ち抜いて行く。 負けじとばかりに弾幕が突き刺さるが、一瞬の隙を突いて身を乗り出し、狙い撃つ。 そのようなスーパープレイがしばらく繰り広げられていると、少年の方が手にした無線のようなもので会話しているようだ。 そして、通話が終わるとそこに落ちてた─と言うより散らばっていた─銃器を回収し、何かを投げる。 『グレネード!』 『伏せろ!』 怒号が飛び交った次の瞬間、閃光と煙があたりを包む。 『クソッ、フラッシュバン(閃光手榴弾。敵を無力化する目的で使われる。)とスモークグレネード(こちらも非殺傷。煙幕により無力化する。)か!』 『敵は!? 《Black_Wind》はどうなった!?』 しかし、その映像には既に少年の姿は無く。 そこには、唯無数の死体と、閃光に目が眩んだ兵隊(道化)が、ただ立ち尽くすのみだった…
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!