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「っ……!」
ドサッとカバンと身体を地面に落とした。男子達が両方から足を引っ掻けてきたのだ。
思わず足を取られ地面に両手を付いた。
「あ、ごっめーん水無月ぃ。居たと思わなかったぁ。ッハハ!」
嘲るように笑った男子二人。腹を抱えて心底可笑しそうに笑ったのだ。
「……………」
ザッ
礼兎は後ろから見ていた。しかしその女はよろけながらも平然と立ち上がった。
なんでだろうか?
礼兎は後ろから不意に声をかけようと歩み寄った。後ろを向いたまま此方を見ずに歩き出そうとしたその女の肩を不意に掴んでまで制止させたのだ。
「――オイ、大丈夫ッ―――」
礼兎はグイッと肩を引いてこっちに女を向かせようとした。普通の女性は礼兎を見れば一目惚れをしてしまうだろう。
好きだと、顔を見て思ってしまうだろう。しかし、
この女は―――――――――
ブオォン!!
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