入学式

8/8
前へ
/173ページ
次へ
「あ、楓おはよう」 「おはよう七海!」 中学が同じだった 中野七海が下駄箱付近で 声を掛けてくれる。 「同じクラスだよ」 「嘘ッ!」 「見てきなよー」 いつも通りの 七海のマイペースな口調に 呑まれることなく 楓は人を掻き分け 掲示板にたどり着いた。 「ホントだー!よろしくねッ」 「うん」 入学式は無事終わり クラスの女の子とも 仲良くなれた楓は 絞まらなくなった頬を そのまま緩ませて 行きはうっとおしかった坂道を 足軽に下った。 _
/173ページ

最初のコメントを投稿しよう!

297人が本棚に入れています
本棚に追加